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植物の特性を理解し、長期的に楽しめる空間をデザインする

日比谷花壇/クリエイティブデザイナー Hiroyuki Serita 芹田 博幸

屋内、屋外の植栽デザインやディレクションを行い、植物をコーディネートする芹田博幸。クライアントのご希望に応じて、空間やテーマに合った植物を選び、空間全体をデザインする。芹田が手を加えることによって空間全体が、活き活きとした自然空間へと変貌を遂げる。生き物である以上、植物で空間をデザインすることは思った通りの形に収まらず扱いも難しい。しかし、植物の見せる特性を理解し活かす「プロフェッショナル」の手にかかれば長期的に作り出す空間の美しさ、愛おしさを感じることができる。芹田は設置した植物がその場所で何年も環境に適応できるように長期的な計画を見通した空間デザインを提案している。

“植物をデザインするということ”

芹田が頻繁に訪れるのは、観葉植物などの生産を行っている市場や農場。常に新しい植物を求め、探し回る日々だ。実際に見てみなければ、その植物の生育環境、育ち方、環境への適合性などは判断できない。屋内でも耐えうる植物なのか、屋外にデザインした方がよい植物なのかは、演出する環境によって異なる。見たことが無い珍しい植物に出会うと心が躍り、どのような空間にコーディネートしようかと頭を巡らせる。
芹田は空間デザインの際には実際にデザインする現場に赴き、環境をチェックする。どの植物が環境に適応できるか、テーマに合った空間を演出できるか、などを把握するためだ。植物をデザインするということは一時的に美しく見せるだけではない。
何年もそこにあり続け、常に美しい空間を演出し続ける。それは植物の特色であり、物ではなしえない美徳であると芹田は語る。

“屋内に公園のような空間を作り出す

とある施設よりご依頼を受けた際、クライアントのご希望は開放感があり、少し腰を下ろして休憩ができる場所として、屋内にいながら「公園のように自然を感じられる空間」だった。天井の高い室内だったこともあり、芹田は風のない室内でも適応できるような高さ約6mの高木を3本設置し、空間を最大限に活かした演出を提案した。重要になってくるのは植える高木がこれから何年もその場所で美しく育つための準備である。
屋内は屋外に比べて圧倒的に日光の強さが足りない。
そのため、あらかじめ植える高木を設置する室内と同等の暗さに慣れるように一定期間、環境調節ができるハウス施設内で温度や水分条件なども馴化させ、植物の生理機能を徐々に変化させた。適正な事前準備をしておくことにより屋内で長期間の育成を可能にし、設置後には無事に3本の高木に新芽を確認することができた。新たな環境に適応できた証が目に見えた時だった。現在では芹田がデザインした空間で多くの人が憩いのひと時を過ごしている。

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