連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

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 第8回  カーネーション 〜母の日に1年分の感謝を花に託して〜

母の日にテーブルをカーネーションで飾ってみるのも素敵。

母の日にテーブルをカーネーションで飾ってみるのも素敵。

世界中、たくさんの記念日があるなかでもうすぐ訪れるのが「母の日」。5月の第二日曜日と定められています。

母の日の起源は様々あるのですが、100年程前、ある女性が亡き母の追悼会を教会で開き、カーネーションを捧げたというお話が始まりと言われています。それから各国で少しずつ「母の日」が浸透するようになり、各国でのストーリーも生まれるようになりました。
日本では明治末期頃から「母の日の会」が催されるようになり、今に伝わっています。

最近は、カーネーションは見慣れてしまい、ほかのお花や別のプレゼントをされる方が増えてきているそうですが、私は母にはずっと「カーネーション」をプレゼントし続けたいと思っています。なぜなら、カーネーションは「母性愛のお花」と言われているからです。

母の日の起源となった100年ほど前の教会での出来事で、プレゼントされたお花が「カーネーション」だったのは亡きお母様の好きな花だったからと言われていますが、一方では聖母マリアが涙したあとに咲いたお花といわれ、カーネーションは昔から母を象徴したお花なのです。こんな様々なストーリーがあるお花をずっとプレゼントし続けられることはとても素敵なことだと思えるのです。

カーネーションは今、様々な種類が生まれています。定番の赤やピンクはもちろんのこと、パープルもあれば、シックなワインカラー、そして肌色のような色。とっても大きなカーネーションも作られています。そしてよく顔を近づけてみるとほのかに香りがします。それは何にも変えられないやさしくてあたたかく包み込んでくれるような香り。そう、幼少のころ恋しくなるお母さんの香りに似ているかもしれません。

毎年多くのお母さんが母の日にカーネーションをもらう理由がわからず、別の物がほしいと思っているかもしれません。でもあらためてお似合いのカーネーションに思いを託し、一年分の感謝の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。

 コラムニスト紹介

日比谷花壇 ビジネスソリューション事業統括部 営業企画部 シニアデザイナー 来本曜世

ドイツ留学時代、師と仰いだペーター・アスマン氏の「我々の仕事は、 自然界に存在するものをより美しいものへと変えることだ」という言葉に感銘を受け、 独自の来本デザインを希求。帰国後、日比谷花壇に入社。 ホテル店でのウエディングやパーティ装花を経験した後、ハウスウェディングの監修を担当するなど、 ブライダルの分野において、その抜群のセンスを遺憾なく発揮してきた。 社外においてもその創造性は高く評価され、ミュージシャンのライブイベントに ゲスト出演しフラワーパフォーマンスを行うなどマルチな活躍を続けている。