季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

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第101回 夏の花あしらい 〜暑さに強い種類を中心に〜

アンスリウムやランともに、ドラセナ、アンスリーフ等の葉ものをガラス花器に。

アンスリウムやランともに、ドラセナ、アンスリーフ等の葉ものをガラス花器に。

高温多湿の日本の夏は、切り花にとって厳しい季節です。飾っておいた花が、1日でだめになってしまうこともよくあります。夏の花あしらいのポイントは、花材選びと飾る環境です。

まずは、暑さに強い花を選ぶことが大切です。生花店に出回っている花は、いろいろな種類と産地(原産地)があります。暑い地域が原産のもの、夏に旬を迎えるものは暑さに強い花と言えるでしょう。例えば、熱帯アメリカが原産のアンスリウムです。ハート形の可愛らしい形とつややかな質感、カラーバリエーションも豊富です。1輪の花が大きいものが多いので、1輪だけで飾っても存在感があります。また東南アジアなどの熱帯地方が原産のランの仲間も夏向きです。コチョウランやシンビジウム、デンファレなど、高級な鉢植えとして知られていますが、切り花では品種によっては、比較的安価で購入出来ます。開花期が長いので、お手入れをすれば、2〜3週間も楽しむことができます。

そして、夏にお勧めしたいのが、花よりも葉ものです。熱帯地方が原産の観葉植物は、個性的な姿でサイズも大きいものが多いので、ガラスの花びんに葉を1枚投げ入れただけで、スタイリッシュなアレンジメントが完成します。葉の表と裏でも違う表情を楽しめたり、ドラセナのような長い葉は、ループを作りホチキスなどで留めて形を変えて楽しんだりとデザインの幅が広がります。

夏向きの花や葉も、適切な環境に置き、きちんとメンテナンスしなければ、きれいな状態は保てません。家の中でも、冷房の効いた涼しい部屋で、直射日光やエアコンの風が直接当たらないところに置き、こまめに水替えしてあげましょう。花枯れの原因には、バクテリアの繁殖があります。買ってきていける時や水替えをする時は、花を切るハサミやナイフは清潔なものを使い、花瓶もきれいに洗ったものを使います。

この夏は、エキゾチックな南国の花や葉と、花のある暮らしを楽しんでみてはいかがでしょうか。

日比谷花壇 シニアデザイナー 西澤真実子

 コラムニスト紹介

西澤 真実子
日比谷花壇 シニアデザイナー 西澤 真実子
ギフト商品デザインのコアを担うトップデザイナーのひとり。シンプルかつ花材の繊細な色合いにこだわったデザインを得意とする。また最近では、書籍やCDジャケット撮影の作品を手掛けるなど、活動の幅を広げている。