連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

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 第27回  ミモザの日 〜女性に感謝の気持ちを込めて〜  

かわいい花をつけるミモザの花束

かわいい花をつけるミモザの花束

黄色のポンポンのような可愛らしい小さなミモザの花は、3月〜4月頃春の訪れを知らせてくれます。マメ科アカシア属の常緑樹で原産はオーストラリア。房アカシアとも呼ばれ、葉が銀灰色をしているものは銀葉アカシアと呼ばれて手に入りやすく、葉が一年中楽しめます。

さて、3月8日は「国際女性の日」だということをご存知ですか?そして別名「ミモザの日」と呼ばれています。1904年3月8日にニューヨークで、女性労働者が婦人政権を要求し、デモを起こしたのが始まりです。その後、1910年の国際社会主義者会議で「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念の日とするよう提唱されました。1917年、ロシアで起こった女性労働者を中心としたデモは、男性労働者や兵士を巻き込んだ大規模なものとなり、最終的には帝政を崩壊に追い込み、政治的にも革命的な日となりました。国連は1975年(国際女性年)の3月8日以来、この日を「国際女性の日」と定め、現在は国連事務総長が女性の十全かつ平等な社会参加の環境を整備するよう、加盟国に対し呼びかける日となっています。

イタリアではこの日、男性が日頃の感謝をこめて女性へ春に最も親しまれているミモザの花を贈ります。愛妻や恋人だけでなく、職場の同僚、上司、そして母親にも贈ります。小さな男の子たちも大好きなママに贈り、愛と幸福を呼ぶと言われるミモザを贈られた女性たちは、誇らしげに胸や髪に飾り、家事や育児から解放されて外食など楽しんだりするそうです。

日本ではイタリアのようにミモザの花を贈る習慣がありませんが、家族や普段お世話になっている女性へ感謝の気持ちをこめてさりげなく贈ってみましょう。女性同士でも良いと思います。普段口に出して言わない方も多いと思いますので3月8日は感謝の気持ちをミモザで表してみましょう。黄色には元気がでる、明るい気持ちになるという心理的効果があるといわれています。ミモザを持った女性が街中にいっぱい見られるようになれば、とても明るく、楽しい気持ちになると思いませんか。

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 コラムニスト紹介

日比谷花壇  日比谷公園店  フラワーコンシェルジュ
「常にお客様の立場に立って、楽しいお買い物のひとときをお手伝いすること」をモットーに、 長い店舗経験によって培われた豊富な知識と技術を持つ花のスペシャリスト。 とりわけカラーコーディネートを得意とし、大胆で斬新な色彩感覚は秀逸。 あらゆるご要望にお応えし、すべてのお客様に最高のサービスを提供する、 日比谷公園店専属の花のコンシェルジュ。