連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

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 第28回  桜の楽しみ方 〜観て食べて春を満喫して〜  

桜の花枝や桜色の花々にさくらワインを添えて

桜の花枝や桜色の花々にさくらワインを添えて

桜は春を象徴する花として日本人になじみが深く、最も愛されている花であり、国花の一つに選ばれています。主に北半球の温帯に広く分布するバラ科、サクラ亜科、サクラ属の落葉高木・低木です。美しい花の咲く種類はアジアに多く、しかも日本列島が中心で多くの種類が集中しています。日本にはヤマザクラなど9種類を基本にして、変品種をあわせると100以上の桜が自生し、これから育成された園芸品種は300以上あり、現在でもその数は増えているといわれます。淡いピンク色の花が心を癒し、木いっぱいに花が咲きすぐに儚く散るところが日本人に愛されている理由の一つではないでしょうか。

 日本の桜は約80%が染井吉野(ソメイヨシノ)で九州から北海道のほとんどの地域で見られます。このため桜の開花予報は染井吉野の開花を基準にしています。染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋が品種改良した園芸品種で、花つきがよく成長が早いことから全国各地に広がりました。最初の一本からすべて接木で増殖されており、どの木をとっても同じ性質を持っています。このことも桜の開花予報に選ばれた理由です。当社日比谷花壇の運営する、『桜だより2010』(http://sakura.hibiyakadan.com/)サイトの中でも、全国各地の桜の開花情報をご覧いただくことができます。

 さて桜は、着物、アクセサリーなど身につけるものや食器、小物のデザインなどでも楽しむことができ、春を感じさせてくれます。そしてなんといっても「味わう」という楽しみ方があります。桜湯、桜ご飯、和菓子、ケーキ、紅茶、ワインなどがこの時期たくさんあります。お花見をしながらもよし、家庭で味わうもよし、観て食べて春を満喫してみてはいかがですか。私は桜の花が入ったワインを見つけたので、ゆっくり飲んでみようと思っています。

地球温暖化が社会問題になっていますが、気温上昇がこのまま続くと、染井吉野が生まれ故郷の東京で開花しない恐れがあるそうです。私が勤めるフラワーショップのある、日比谷公園の桜も毎年多くの人でにぎわっていますが、100年後もお花見ができるように、みなさん地球に優しくしましょうね。

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 コラムニスト紹介

渡辺 潤
日比谷花壇  日比谷公園店  フラワーコンシェルジュ
「常にお客様の立場に立って、楽しいお買い物のひとときをお手伝いすること」をモットーに、 長い店舗経験によって培われた豊富な知識と技術を持つ花のスペシャリスト。 とりわけカラーコーディネートを得意とし、大胆で斬新な色彩感覚は秀逸。 あらゆるご要望にお応えし、すべてのお客様に最高のサービスを提供する、 日比谷公園店専属の花のコンシェルジュ。