連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

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 第31回  栽培セット 〜育てて楽しい、食べておいしい〜

コシヒカリの苗の栽培キット「箱田んぼ」

コシヒカリの苗の栽培キット「箱田んぼ」
「箱田んぼ」 はこちらからご購入いただけます >>

お花のギフトとして、最近ではベランダや窓辺などのちょっとしたスペースで、手軽に育てられる栽培セットが人気です。家庭菜園というと、そんなに広い庭がなかったり、初心者では難しそうという思いがあったりと、なかなか気軽にチャレンジしてみることができませんが、鉢、土、肥料、種や苗、育て方の説明など必要なものが全てセットになった栽培セットなら、初心者でもわずかなスペースで簡単に始めることができます。

最近では、ホームセンターやお花屋さんだけではなく、雑貨屋さんなどでも扱われていて、パッケージもおしゃれで可愛らしくデザインされたものが並んでいます。様々な種類のハーブから、プチトマトやパプリカ、小松菜やレタスなどの葉もの野菜まで、初心者でも育てやすい品種が揃っています。

そして、さらに収穫の喜びを味わえるのが、ベランダで育てられるお米の栽培セット「箱田んぼ」です。自分で作ったお米を収穫でき、食べることができるなんて、なんと夢のある栽培セットなのでしょう。お米は日本人の主食で、毎日食べるものですからとても身近な食べ物ですが、いつ植えて、どのように育ち、収穫し、どうしたら白いお米になるのか、意外と知らない大人も子供も多いのではないでしょうか?「箱田んぼ」は、発泡スチロール製の器と培養土、稲の苗がセットになっていて、田んぼ作りから、田植え、稲刈り、脱穀、精米まで稲作の全ての行程を自宅で体験することができます。日比谷花壇のHPで購入することもできます。

自分で、野菜やお米を育ててみると、農家の人たちの苦労を思わずにはいられません。手を泥だらけにして、汗をかきながら草むしりをし、丹精込めて作った野菜やお米のなんとおいしいことか。つやつやに光る炊きたてのご飯を見るたびに、子供の頃、“農家の人が一生懸命に育ててくれたお米だから、一粒も残さず食べなさい”と叱られたことを思い出します。この機会に、一膳のご飯が食卓に並ぶまでを、家族で話し合ってみるのはいかがでしょうか。

 コラムニスト紹介

日比谷花壇 本社 シニアデザイナー 西澤真実子
フラワーギフトの制作に長期間携わり、ギフトシーンにおける多くのフラワーデザインを 経験。現在は、ギフト商品の部門で商品デザインのコアを担い、トップデザイナーのひと りに数えられている。シンプルかつ花材の繊細な色合いにこだわったデザインを得意とし、 女性的で透明感のある作風が特長。独特のロマンティックな演出が、多くのファンを魅了 してやまない。また最近では、書籍の表紙デザインやCDジャケットのフラワーデザインを 手掛けるなど、多岐にわたる分野で活動を続けている。