連載コラム「季節を彩る花物語」

季節に合わせた花や緑の楽しみ方を紹介する、日比谷花壇の連載コラム「季節を彩る花物語」。
お家の中で花や緑を気軽に楽しむヒントを紹介したり、時には公園や路地裏に咲く花々を紹介してみたり、花や緑にまつわる歴史的な出来事から、海外での花の楽しみ方・贈り方まで、季節を感じ楽しめる花と緑の情報満載でお届けしていきます。
*このコラムは、中日新聞・東京新聞の隔週月曜夕刊で2009年1月から連載しています。

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 第36回  地球への恩返しを願って 〜植物と触れ合ってみませんか〜

空気中の有害物質を吸収し、空気を浄化する能力が高いと言われるアンスリウム

空気中の有害物質を吸収し、空気を浄化する能力が高いと言われるアンスリウム

近年「地球温暖化」が大きな問題として取り上げられるようになっています。温暖化は主に温室効果ガスの主成分である二酸化炭素の増加が原因であると考えられており、その削減には、石油・石炭などのエネルギー資源の使用を抑制するとともに、地球上の植物を増やし、植物に二酸化炭素を吸収してもらうことが有効だとされています。

国際連合の機関として、環境に関するさまざまな活動と調整を行う機関にUNEP(United Nations Environment Programme:国連環境計画)があります。このUNEPがノーベル平和賞受賞者であるワンガリ・マータイ女史と連携して、世界中で10億本の植樹を目指して始めた活動が「10億本植樹キャンペーン」です。地球エコシステム、気候変動、生物多様性、大気・土壌保全、食料保全保障における森林の重要性について、広く世界中の意識啓発を行うことを目的とした活動です。

私の勤める日比谷花壇は「花とみどり」をあつかう企業として、少しでも地球に恩返しをしたいという想いから、お花を買って参加する“地球温暖化防止”キャンペーン『Green save the earthキャンペーン』を実施しています。この活動では、キャンペーン対象商品の売上金額の一部を、「10億本植樹キャンペーン」運動の参加資金として、社員ボランティアスタッフが「足尾銅山跡地」などに植樹を行います。日比谷花壇のお店では、『Green save the earthキャンペーン』というタグがついた商品が対象となります。

植樹ボランティア活動は社内外にレポートされ、私自身も非常に啓発を受けます。直接的に植樹活動に参加することは困難なものですが、せめて身近な植物を大切にすることだけでも僅かながら参加していることに繋がるのではないか、との思いで植物たち愛情を注ぐ毎日です。

「ゲリラ豪雨」と呼ばれる記録的な降雨量、急激な気象変動、地球規模的な異常気象、動植物の存続の危機、等々…。次代に受け継ぐべき地球環境に「不安」を感じるのは、地球を愛する皆さんの共通の思い。植物に触れ合ってみる、そんな身近なことからでも、少しずつ地球への恩返しを始めていきましょう。

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 コラムニスト紹介

渡辺 潤
日比谷花壇  日比谷公園店  フラワーコンシェルジュ
約20年にわたり、日比谷花壇の店舗でフラワーコーディネーターとして活躍。 様々な花や緑の魅力を熟知し、お客様が求める商品を案内するとともに、花に託して贈るお客様の“気持ち”や“ご意向”をくみ取り、最適な提案を行う、花のコンシェルジュ。 花がもたらす喜びや感動をお客様と共有し、花を贈る人、贈られる人に期待以上の満足を得ていただきたいと、「ヒビヤカダン 日比谷公園店」でお客様をお迎えしている。